早稲田とハラスメント

早稲田大学の大学院生だった女性が提起したセクシャル・ハラスメントについての訴訟で、東京地裁は4月6日、当時の指導教官だった元文学学術院教授と早稲田大学に賠償を命じる判決を下しました(この一件についての詳細は、web記事に委ねさせていただきます)。

大学の場でのハラスメントは、早稲田大学に限ったことではないですが、早稲田での例も少なくないどころか、極めてスキャンダラスなものも含め、むしろ目に付く印象です。上で述べた裁判は大学院でのセクハラのケースですが、当然大学学部生もハラスメントに出くわしてしまうことはありえます。万が一、自分に取り立てて何ら非がないのにハラスメント(権威を盾にし、弱みにつけこむ意図的で継続的な嫌がらせ)を受けた場合には、大学のハラスメント対策の窓口に躊躇なく相談しましょう。

ただ、学生の側も教授に対して意図的に失礼なことをしたり、教授を利用しようとするようなことは厳に慎むべきです(私もそんなに偉そうなことを言える立場ではないのですが)。早稲田には、敬語が使えないというような人はまずほとんどいないので、「礼儀」には比較的厳しい大学だと言えると思います。

早稲田出身の政治的リーダーや、早稲田に関わりのある「有名人」の人たちが精彩を放っているとは言い難い一方、田中現総長体制のもとでの変革や、これまでのコロナへの対応については、私も含め好感を抱いている方は少なくないと思います。

以前にも似たことを書きましたが、早稲田大学は「理想郷」などではありません。ですが、それでもその厳しい入試を突破して、そこで学ぶだけの価値のある大学です。本講座で学び、早稲田に合格して入学される方には、「主体的に」早稲田の「伝統的な良さ」を保ちつつ、「ささやかでも肯定的な変化」をもたらしていっていただけたらと思っております。

「歴史」と「国際関係論」

『日本史』も開講すると決めてから、山川出版社の参考書『詳説日本史研究』を中心に勉強し直しています。その「現代史」の箇所で目を引く記述がありました。

同書の「アメリカによる対日占領政策の転換」の箇所で、当時米国国務省の政策企画室長だったジョージ・F・ケナンの果たした肯定的な役割がなかなか詳しく書かれていたのには感心させられました。ケナンといえば、国際関係論的には「対ソ封じ込め政策」の生みの親としての位置付けや、「マーシャル=プラン」策定への尽力などで最もよく知られていますが、核兵器にも強烈に反対されていました。

「歴史」ということでまたふと思い出したのは、イギリスの外交官・ジャーナリスト・大学教授であったE. H. カーの『歴史とは何か』のことです。私にとっては、同氏による国際関係論(国際政治学)の古典的名著『危機の二十年』の存在感があまりに鮮烈なこともあり、まだ『歴史とは何か』を手に取って読んでみたことはないのですが、私と同様、本の名前は耳にしたことがあるという方も少なくないのではないでしょうか。歴史科目が、『歴史総合』と日本史・世界史それぞれの『探求』へと再編されている中、そもそも「歴史」とは何なのだろうかという問いかけは、改めて大きな意味を持ってくる気がします。

上述のお二人はともに、旧ソ連・ロシアを専門とする外交官・歴史研究家でもあり、国際政治学では「現実主義」の最も著名な論者に含まれます。

大学で「社会科学」の学際的分野としての国際関係論(≒国際政治学)を真剣に、本格的かつ専門的に学ぼうとされる方は、このお二人の名と著書は覚えておいて損はないでしょう。お二人の著書のうち、日本語に翻訳されているものも多いです。

本講座の想定問答集⑩

Q1: なぜ駅に近い市街地のような場所で開業していないのか。

A1(この記事の以下すべて):

私個人の開業時の資本が極めて乏しかったのも大きいですが、いくつかの目的・狙いがあります。まず、自然豊かで静かな環境のもと、質の高い学びの「機会」と「場」を提供したいという強い思いがあります。早稲田周辺も閑静で緑が多い環境にあります(高田馬場にはまたそれとは違った魅力がありますが)。

また、私も「早稲田大学と地方」の問題に共鳴し、「一地方」から優秀で高い志と明確な問題意識を持った学生の方々が早稲田に進まれる手助けをして差し上げたいです。「自分も早稲田を受けてみよう」と思う方が増え、そういった方々に、早稲田にふさわしい対策と勉強法を身に付ければ、変に苦しんだり無理をせずとも合格できることをぜひ実感していただきたいです。早稲田大学は、本当にレベルと質の高い授業が多いですし、かすみがうら市とその周辺からなら電車で通うことも不可能ではないです(現に私はそうしていました)。

かすみがうら市やその周辺にも映像授業の予備校や塾は少なくなく、駅に近い市街区域のような利便性の高い場所は、すでにそういった予備校・塾が押さえています。また、私自身がかつて生徒としても身を置いてきた、この地域の塾業界全体の傾向として、あまりにも「高校入試」に力点が置かれすぎてきたのは問題だと感じます(公立中高一貫校対策も急速に普及してきています)。

なので私はいっそのこと、「大学入試」の、しかも早大入試の専門対策講座という、責任重大でリスクも小さくない、私の周りで誰もやらなそうなこと(私にとってはすごくやりたいことです)を、誰もやらなそうな「一地方」の環境のもとで形にしていきます。そして、そうすることで地域の市場に参画し、地域社会に貢献してまいります。

本講座の想定問答集⑨

Q1: つまるところ早大に合格するには何が一番重要なのか。

A1: 入試科目につき、「高校で学ぶ基本」を徹底的に理解・習得しているかどうかです。ただそれ「だけ」では一般入試での合格に届きません。現役の高校生で、高校の内容を三年間完全な独習のみで完璧に身に付けるのはまず不可能ですし、私立を除いては、「高校で有意義な早稲田対策がしてもらえるだろう」という、私のような無惨な当て推量は決してなさらないのが賢明かつ安全です。本講座は、最上位校でも基本の重要性を理解し、それを決して疎かにはしたくないという方と、準上位校・非上位校であっても基礎が身に付いていて、向学心の極めて旺盛な方に最も適した早大受験講座です。

Q2: GMARCHレベルのコースは提供してもらえないのか。

A2: 併願受験の形としては、早稲田と関わりの深い、立教・学習院・日本女子大学との併願を特に推奨し、これらの3名門私大の入試過去問やそれと同レベルの問題を「早大受験講座の中で扱う」という形にさせていただきました。

本講座の想定問答集⑧

Q1: 自分の高校は茨城県でもトップクラスの進学校で、早稲田の合格者も非常に多いので、特別な対策の必要性を感じないのだが。

A1: 私自身もかつてそう思っていましたが、非常に問題のある考え方です。早大合格者全体から高卒生合格者の数を引けば、現役合格者の数はすぐにわかりますが、その数字は当然早稲田の複数学部合格者と最上位国立大学との併願合格者までをも含む「延べ人数」ですので、最上位進学校でも、特に現役での早大合格がいかに容易でないかがおわかりいただけると思います。また、ご自分の高校の早大合格者数を過信して対策を怠れば、その現役の年で合格するには「客観的に」すでに手遅れになっているという、「高すぎる代償を払う」おそれがあります。そして時を同じくして、その実力の不足に気づかないままに、高校では取り立てて早稲田対策はしてくれないのだな、などと感じながら「奇跡」を信じて受験に突入してしまうという、悲惨すぎて目も当てられないシナリオに陥るおそれすらあります。まさに私がそうだったわけですが、本講座受講者の方には、私が現役生だった時と同じ轍は決して踏ませません。

Q2: 模試の成績も悪くなく、早稲田を受けたいという気持ちはあるものの、自分の高校からは早稲田に合格する人は極めて稀なので、この講座を受けるかどうか以前に不安があるのだが。

A2: ご自分が学ばれている高校のこれまでの早大合格数はあまり大きな要素ではなく、重要なのは最上位・上位進学校でなくとも、基本が身に付いているか否か、基礎学力が十分か否か、ということです。ご自分の学力の基本・基礎が強固なものであるという自信があり、実際にそうであるなら、その上で早大入試に向けた応用的な知識とアプローチを身に付けるのは比較的容易です。また、ひとまずは比較的手の届きそうな学部・学科を志望することから始めて、漸進的な成績向上をはかりつつ、より高難度の学部・学科志望へとシフトしていくことも今の時期からであれば十分可能です。

本講座の想定問答集⑦

Q1: 「料金の安さ」を自認しているようだが、すごく安いとも思えないが。

A1: 「価格破壊型」の映像授業と比べてしまうともちろんそうですが、予備校や塾に比べれば非常に廉価です(特に「集団指導形式」が)。「価格」は「質」とのバランスが大事で、特に難易度の高い学部・学科につき、誰でも手軽にできる対策「だけ」をやって挑んできた受験生を、早稲田大学が何の手を打つこともなくすんなり招き入れるなどということは期待しないのが賢明でしょう。また本講座は対面授業で、進路相談も充実させるかたわら、受講料以外の項目で何かと追加的な費用が掛かってくるというようなこともございません。

Q2: 「早大一般入試の3科目」を一人で教えるということなど本当にできるのか。

A2: 確かに、そのような一見無謀とも思えることをする人は私のほかにあまりいないと思いますが、本講座にはそれを十分可能とする「早大入試の総合対策講座」としての「独自の工夫」がございます。早稲田大学は「楽に」合格できる大学ではありませんが、入試3科目の効果的で効率的な対策と、総合的な実力向上により、受講者の方々を合格へと導ける絶対の自信がございます。

本講座の想定問答集⑥

Q1: いろいろ長々と書き連ねられても、まだ十分に信用できない。

A1: 無料の体験授業を受けたからといって、受講は必須ではなく、その後でしつこく宣伝・勧誘することもありません。また、講師自宅での実施であれば、「お名前」・「学年」・「電話番号」を控えさせていただくだけです。まずは体験授業だけという場合には、「成績」と「高校名」は口頭で伺うだけにとどめ、成績基準もそれほど厳格には適用致しません(どんなに少なくとも偏差値50以上ではあっていただきたいですが)。本講座は信用を重視し、「嘘」・「安請け合い」・「誇大広告」などで高校生を中心とする受講者の方々をミスリードするなどということがないよう注意しながら運営してまいります。

Q2: 「受講期間」はどれくらいのが望ましいのか。

A2: 受講される時点での基礎学力がどの程度かによりますが、現役生か高卒生かを問わず、4月から早大入試までの「1年」を継続して受講していただくのが望ましいです。当然ながら、受講開始時期が早大入試の時期に近づけば近づくほどますます、基本がすでに身に付いていることを前提とした応用的な内容から学ぶことになります。また、受講要件の偏差値基準のハードルも高くなっていきます。偏差値70以上で非常に要領のいい方であっても、本講座の提供するアプローチを「体得」できるまでには少なくとも3~4ヵ月は必要でしょう。

本講座の想定問答集⑤

Q1: そもそもこの講座は実在するのか。

A1: 間違いなく実在しております。まず無料の体験授業を受けていただければ、それを実証できます(当然ながら、体験授業を受けられても受講は必須ではありませんし、その後しつこく宣伝したりも致しません)。

Q2: テキストは市販のものを用いるようだが、それで本当に指導に「違い」が出せるのか。

A2: 本講座は「予備校+α」をたえず追求するということを繰り返し述べています。その上で「テキスト」は、あくまで「素材」としての性格が強く、それを著された・編まれた方の全くの意図通り杓子定規に解くのではなく、本講座が効果的・効率的だと考える方法で、取捨選択や深掘り、補足説明などもしながら活用するというのが基本方針です。

本講座の想定問答集④

Q1: こちらから希望しても、受講を断られることはあるのではないか。

A1: 「受講要件」で基準は明確に示しておりまして、大手予備校模試で「偏差値56以上」の方であれば、よほどのことがない限り受け入れさせていただきます。ただ、受験そのものについて考えることすら親御さん任せで、親御さんに引っ張られて嫌々ながら来る方(高校3年生以上の方でまさかいないとは思いますが)や、早稲田大学のブランド的価値に「しか」興味のない方、「受講にあたってのお願い」(基本的に形式的なものです)にご同意いただけない方には、本講座の提供をお断りさせていただきます。

Q2: 受講料が安い(安すぎる)のがどうしても不安で、実は他の項目でたくさん費用がかかるのではないか。

A2: 諸費用を含めた受講料以外の費用はかかりません。テキストについては、当講座指定のものを基本的にご自身で購入いただきます(単語帳・文法書などは、特定のものをあくまで「推奨」させていただきます)。「早大プレ」模試についても、義務・強制ではありませんが、受験を強く推奨させていただきます。自習環境と駐車スペースといった面では正直難がありますので、その分料金はお安くさせていただいております。

Q3: 大らかで自由度が高そうに見せておいて、実際には管理が強く、義務・強制が多いのではないか。

A3: 私は個人的に、管理や強制といったことが好きではありませんし、それらが早大合格にむけた成績向上に好ましいとも思えません。また、「義務」といったところで、本講座は公的な組織ではありません。ただし、早大合格のために突き詰めないといけないことは、徹底的に突き詰めて身に付けていただきます(それすらも「強制」によるものではありませんが)。

本講座の想定問答集③

Q1: 予備校との教え方の違いがよくわからないが、どこがどう違うのか。

A1: 具体的な指導方法については、この場で書くことはできません。体験授業や初回相談ではある程度お話しできます。私自身、予備校の授業に感銘を受けてきましたが、それらの授業も決して「完全無欠」ではありませんでした。ですので、私はその予備校の授業を「ベース」に、「自分ならここはもっとこうする」というような改善を積極的に施していきます。もちろん総体として、本講座の方法はオリジナルのものです。それを創り出し、具現化させられるだけの経験を積んできています。ですが、その私の授業も当然ながら「完全無欠」にはなり得ませんので、そこにこそ受講生の方々が、本講座の指導を参考・インスピレーションとして「自分だけの、自分にとって最適な勉強法」を発展させ、確立できる余地と必要性が生まれてくると考えています。

Q2: このような一地方の、個人運営による小規模な講座から、本当に早稲田大学に合格できるのか。

A2: 早稲田大学への合格を100%保証することまではできません(偏差値72~73以上で、かつ対策が身に付いている方なら、その本来の実力をそのまま出せれば、ある程度余裕をもって一般入試に合格できるでしょう。特に政経学部にある程度余裕をもって合格したい場合には、偏差値74~75以上必要でしょう)。ただ、本講座を受講してくださった方が、まず「偏差値65という壁」を乗り越え、早大入試に臨む上で必須の知識・技能とアプローチを身に付け、重圧に押しつぶされることなく、試験当日に「攻め」の気持ちで入試問題に挑めるための指導を毎回責任を持って全力で行います。