本講座だけの特長⑤:頑張らず効果的に

本講座のさらなる特長として、「頑張らず効果的に」というモットーがあります。「頑張らず」というのは、「努力しなくていい」という意味では決してありません。努力は絶対に必要であることを認めつつも、そうであるからこそ効果の上がる(=効果的な)努力をしなければなりません。効果的でない努力(=頑張り)の例としてすぐ思いつくこととして、自分の得意科目や得意な箇所ばかり勉強してしまうことが挙げられます。当然私も含め、誰しもそのような傾向はあるのではないでしょうか。

本講座では、7月・8月は、まだ早稲田の過去問を本格的に解くということはいたしません。7月・8月の過去問演習は「効果的ではない」からです。ただ、ご自分の第一志望の早大学部過去問をちょっとのぞいてみるのは非常に良いことです。本講座の7月・8月は、早大入試よりも少しだけやさしめの内容を扱うことで基礎を固め、9月からの本格的な早大入試対策へと効果的に結び付けていきます。

また、7月・8月はそもそも気候の面で、頑張りすぎてしまうとむしろ体にも精神的にもよくない時期です。そのため本講座は「講習期間」でも、通常と同じコマ数であり、基本夕方以降に授業を行います。そうすることが可能なのは、短い時間でも効果的な(=効果の上がる)指導を提供できるためです。

早大現代文についてのお知らせ

7月3日に、早稲田大学小野梓記念講堂で、『現国王』(TaiTan×玉置周啓氏)という、早稲田大学の入試現代文を解いてみるイベントが開催されます(『音楽ナタリー』、6月19日)。無料ですが、事前登録が必要なようです。個人的に、まだ早大入試対策に着手していない現役生が、この時期にいきなり早大現代文の入試問題に触れるのには注意を要すると考えますが、対策のきっかけとして、イベントとしても楽しみつつ、早稲田大学とその近辺の下見もできる良い機会だと思います。

本講座の国語としては、「早大国語」(現代文中心)対策のみの提供という形にしました(共通テストの問題も必要に応じて扱うこともあります)。また、火曜日か木曜日のいずれかが月に5日あり、集団指導形式の授業が月9回になる場合は、その5日め(9回目)の授業を早大現代文に充てることに決定いたしました。早大現代文につき、私なりの解法は確立できており、授業ではそれを存分にお伝えします。私自身も、早稲田の現代文は軽くトラウマですが(やはり難しいので)、上述の措置により本講座の早大現代文対策をいっそう強化してまいります。

*集団指導形式の授業日である火曜日と木曜日が合わせてちょうど8日(それぞれ4日ずつ×2)か、9日(火・木のいずれかが5日ある場合)で、そのうち祝日を含む場合でも、その祝日にも授業を実施するという形に訂正させていただきます。

本講座だけの特長④:超少人数授業

本講座の最も望ましい運営の仕方については、今に至るまでいろいろと悩んできていますが、「定員」につき、集まりそうもない非現実的な人数を掲げるくらいなら、いっそのこと「超少人数授業」を、本講座だけの独自性として武器にすることに決めました。

「超少人数授業」にするというのは、単にインパクトだけを狙ったものではなく、その方がよりいっそう効果の高い授業を提供できるためです。

集団指導形式については、定員を「4人」とし、今年度はその人数で固定させていただきます(今年度についてはあまり想定していませんが、受講希望者が急に増えた場合、1人か最大2人程度であれば上乗せも可能です)。単科科目の定員は「5人」です。

家庭教師形式の定員は「3人」で、政経学部志望者、スポーツ科学部志望者、地域探求・貢献入試受験者をお一人ずつ担当するというのが理想的ですが、その限りでなくても問題はなく、歓迎いたします(こちらの枠では、自己推薦型入試や社会人入試での受験希望の方も同様に歓迎)。

集団指導形式・家庭教師形式の受講者の方たちが一堂に会することのできる交流の機会を、受験前に必ず設けるつもりですのでご期待ください。

かすみがうら市とその周辺地域の恵まれた自然環境のもと、決して焦らず、難しい内容の勉強であっても楽しむことを忘れず、心までも豊かにしていける指導を提供いたします。7月以降からの受講も、もちろん大歓迎です。

*集団指導についてのみ、9月から2月まで1回1コマの授業料を1500円とさせていただきます(3月から8月までは1450円です)。

『めざせ! 都の西北奨学金』について

6月22日より、2024年度『めざせ! 都の西北奨学金』の「募集要項」と関連情報が早稲田大学のHP上で公開されています。かすみがうら市やその周辺地域で早大受験を真剣に考えておられる方々は、ぜひ積極的に応募されることを推奨いたします。

早大入試への出願と併せて、申請・手続きについては、親御さんの手助けがどうしても必要な部分を除き、必ずすべてご自分で行うよう心掛けていってください。

本講座だけの特長③:授業について

これまで「授業の中身については書くことができません」と書いてきました。そのことに何ら偽りはありませんが、魔法のように成績が上がり(偏差値5~6程度であれば容易に上げられる自信はありますが)、難なく確実に早大入試を突破できるとっておきの「テクニック」のようなものや、受講者のどなたにも無条件に適した、お決まりの「必勝法」などはこの世に存在しないというのが実態です。

抽象的な書き方になってしまいますが、本講座が最も重要視するのは「基本」であり、その「基本」というのは複数の早大入試科目を横断する形で通用するものであり、早稲田大学に入学してからも通用する能力・スキルの基礎となるものです。この「基本・基礎の重要性」に限ってはどなたにも妥当します。

本講座が重視するのは、「量」より「質」です。ただひたすら「量」をこなすだけでは、早大入試を突破できるだけの方法・アプローチはまず身に付きません。「質」を重視するということは80分授業であるという点にも反映されています。また、意図して「質」の方に力点を置いていることは、「効果的・効率的な学びを提供する」という点にも結び付いています。

本講座が最も重要視する科目は『国語』で、とりわけ「現代文」です。早大入試では『英語』が最重要(「配点」という表面だけに囚われてしまえばそう見えるかもしれませんが)という宣伝文句を目にしたことがあるのですが、私はそうは思いません。1科目めの『英語』で勝負がつくとも、その『英語』で圧倒的な差がつけられるとも思えません。早大入試「現代文」にこそ「早稲田らしさ」が最も凝縮されていて、最も入念な準備と対策が必要なのも「現代文」です。早大入試本番の『英語』と『国語』で、本講座により体得できる方法・アプローチを十分実践できた上で、3科目めの選択科目で大きなミスさえなければ、間違いなくある程度余裕をもって早大に合格できます。

本講座だけの特長②:宿題について

本講座では、「義務的・強制的」な「宿題」も一切ございません。その理由についても複数ありますが、無理矢理やらされてやる勉強に意味があるとは到底思えない、というのが一番の理由です。また、「保険」としてとりあえず膨大な量の課題をやらせておけば(授業の中で教えるわけでも、解説がなされるわけでもない)勝手にできるようになるだろう、という宿題を「やらせる側」の「論理」には、個人的にうんざりさせられるものがあります。加えて、宿題を通じて「管理してほしい」というようなご要望があったとしても、私はそういったことは好まず、したがって得意でもありません。

早大入試対策のケースだけに限らず、高校の授業と、予備校あるいは塾の授業と並んで重要なのは「自習」です。その誰からも強制されることのない自発的な学びの機会では、たとえ量は少なかったとしても、他ならぬ将来の自分自身に対して責任を持ち、学習を継続していくことこそが大事です。本講座は、その自習の内容が適当なものであるかについて十分に関心を払い、早大受験対策の極めて重要な一環として、個々の受講者がご自分にとってより最適なものへと近づけていけるようなアドバイスを提供いたします。

本講座だけの特長①:進路相談

本講座の「進路相談」には、独自の特長がいくつもあります。まず、無料(複数回でも)かつ随時開催が可能です。本講座は「早大受験対策講座」であるため、当然「どの大学を受験するのがよいか」という悩みはあまり想定する必要がなく(併願校についてはもちろん相談に応じます)、進路相談が「義務・強制」というわけでもありません。受験する早大学部・学科の選択、受験・勉強法に関する悩みや、悩み一般についても相談に応じます。実施する日時も、時間の幅も柔軟に調整できますし、「二者面談」でも「三者面談」のどちらでも可能です。

大手予備校ですら、「面談」は決まった一定の期間にのみ行われ、その内容は非常に「形式的」で「画一的」なものになりがちなのが現実です。また、「面談」をしてくれるのはまずもって講師ではなく、指導を受け持っていない事務担当者であったり、あるいはさして年の違わない大学生であったりする(これらの人たちによる面談には良い面もありますが、早大出身者であるとも限りません)というのがお決まりのパターンだと思います。

「進路相談」といっても、ご自分の進路を究極的に決定するのは他ならぬご自分自身で、それ以外ありえません。本講座は、よほどあまりにも無謀なものでない限り、受講者の方々ご自身の決定を完全に尊重いたします。その際、「進路相談」が塾側の都合による御為ごかしに決して堕することなく、受講者の方ご本人による崇高な自己決定に少しでも資するアドバイスが提供される、受講者の方にとって意義のある機会となることを固くお誓いいたします。

岸田首相の講演を受けて思ったこと

岸田首相が、早稲田大学大隈講堂で講演をされ、休日にもかかわらず非常に盛況だったようです。広島で開催されたG7サミットの舞台裏のような話が聞けたのなら、それは参加した学生の方々にとって非常に貴重な経験だったのではないでしょうか。私は参加していないものの、以下いくつか思うことを述べたいと思います。

まず、「まさか」というのを強調された講演だったようですが、こと法律に関しては、「まさか」というのは好ましい発想ではありません。例えば、刑法の基本中の基本として、「罪刑法定主義」と「構成要件」という考え方があり、何が犯罪であり、どういう意図と、その意図に基づいたどういう行為が、その行為自身を犯罪たらしめるのかということは「あらかじめ」法律で定められている必要があります。もちろん起こりうるすべての事態を前もって予測することは不可能ですが、刑法以外の法律でも基本的に考え方は同じだと思います。

早稲田大学の学生の方たちが、たとえ日本の現首相の講演であろうと、講演の中身のすべてを無批判に受け入れてしまうなどということが決してないことには全幅の信頼を寄せています。ただ、講演では冒頭の「つかみ」が非常に大事です(私の恩師のお一人である教授のお教えです)。同時並行の広末氏の件をネタにしていただきたかったと申し上げるのはお立場上酷であるにせよ、講演の「つかみ」までも面白かったのだろうなというのは雰囲気としては伝わってこず、そのことにより結語としてはいたって「月並みなメッセージ」へと着地されてしまったのかなと勝手に推測しています。

いずれにせよ、早稲田の多様な講義と頻繁に開催される著名人の講演を積極的に聴くことにより、どういった講演(スピーチ)が「良い講演」なのかを判断する自分なりの「視座」を磨いていき、それをご自分が人前で話す局面でも大いに活用していくことこそが重要です。

「広末氏の早大入学」とは何だったのか

広末涼子氏のスキャンダルそれ自体については、個人的に全くもってどうでもよいのですが、「広末氏と早稲田」という問題については、本講座が目を背けることはできないと考えますので、思うことを書きたいと思います。

私自身、中学から高校にかけて広末氏のファンでした。それでもやはり、広末氏が早稲田大学入学を希望しているという話になった時には、当時精神的に未成熟ながらに、何かすごく不当な扱いをされたという気持ちになり、以後同氏に全く関心がなくなりました。高校に在籍していた時のことでした(受験の年ではない)。

私は現役では早稲田に合格できませんでした(本講座受講者の現役合格のためにはあらゆる手段を尽くします)。そして、広末氏の早稲田入学に劣らず早稲田大学が世間をお騒がせすることになる事件が明るみとなりました。「地方からの学生」が標的となり、人格が踏みにじられたあの忌まわしい事件です。正直私は、早稲田を受けるのが自分にとって良いことなのか悩みましたが、心のわだかまりに何とか蓋をし(完全にそうすることはできませんでしたが)、受験することを決めました。

広末氏の入学と例の事件はほぼ同時期でしたが、個人的にそれは単なる偶然のいたずらだとは思っていません。当時の日本社会にせよ早稲田大学にせよ(世界的にも)、何か「価値基準」が大きく揺らいでしまっていた時期だったように思います。

私が早稲田に入学したのはこの2つの事件が起こった直後でした。早稲田大学での勉強は本当に楽しかったですし、興味を持って真剣に学んだことを正当に評価していただけました。

広末氏の入学と例の事件は、間違いなく早稲田大学の社会的評価を非常に大きく下げたといえます(後の「STAP細胞事件」も)。そして、広末氏があのような形で入学できてしまったことは、広末氏自身の人格形成にも好ましくない影響を及ぼしてしまったのではないでしょうか(もしかしたら現在に至るまで)。

大学にとって「宣伝」はもちろん非常に重要ですが(まして私立大学なら)、一般的な早大志望者のモチベーションを大きく削いでしまっては話になりません。

そして最後に私が言えるのは、「有名人」(たとえ「国民的」であろうと)が、「単に有名人である」というだけで存在感を放てるほど早稲田大学は生易しい学びの場ではないですし、早稲田大学も90年代末~2000年代初頭の不祥事による評価に甘んじているような大学ではないということです。

「チャンスをつかむ」ということ

この講座を運営するにあたり、かすみがうら市とその周辺地域で、今年度早稲田を受けるとすでに決定している人がそんなにたくさんいるとは思っていませんし、本講座を実際に受講してくださる方もそんなにたくさんいるとは思っていません。

それでも私が伝えたいのは、もしほんの少しでも、この講座の存在が「もしかしたら自分にとってチャンスかも」と思っていただけたのなら、迷わず飛び込んできていただきたいということです。「早稲田に入れるなら入りたい」という気持ちがあるのに実際には挑戦せず、そのことを引きずったまま生きていくのは悲しいことです(「早稲田コンプレックス」というのは残念ながらあります。実際に私もそうでした)。

かくいう私も、この講座の運営を「諦めた方が良いのかな」と思う時も少なからずありますが、絶対に諦めるつもりはありません。なぜならこの講座が、必ずかすみがうら市とその周辺地域のどなたかにとって早稲田大学に進む上での「チャンス」となれると確信しているからです。

「どこに生まれたか」ということだけで、早稲田大学への合否が決まったりはしません。ぜひ「挑戦することの楽しさ」を分かち合っていきましょう。