古文の「メタ勉強法」

「古文は外国語」と、人が言うのを耳にしたことがある方は結構多いのではないかと思います。この捉え方は、「メタ勉強法」、つまり、ある科目に向き合う意識・姿勢としては最も好ましくないありかたの一例です(あと、「センター『現代社会』は履修していなくても満点が取れる」など)。

外国語を授業で2つ(以上)学べるのは大学からで、英語と古文をともに「外国語」として捉えてしまえば、自分で自分を不必要に大変な心理的状況に追いやっているように見えてしまいます。また、本来身近なはずの「日本語」を遠ざけてしまうことにもなります。

『古文』はまぎれもなく日本語です。そして、日本語の「言葉」の「本来的な意味」を知ることによって、「日本語」への理解を深められます。優れた問題集・古文単語帳などには、この「言葉」の「本来の意味」と、それがどう変化し、いくつかの意味に枝分かれしたりしながら現代使われている意味になったかも載っています。

また古典文学は、当然のことながら『源氏物語』・『枕草子』がすべてではなく、多様な時代の多様なジャンルからなっています。「国語便覧」などの「文学史」の箇所を利用して、自分が「これなら興味を持てる」と思う作品があれば、文庫や電子書籍でそれを読むことを通じて、文法事項の知識の定着・確認もはかれます。

ただ、『源氏物語』については、あらすじ・登場人物を大まかに知っておく必要があるので、ここでも「国語便覧」を活用しましょう。

個人的におすすめ(作品自体が素晴らしい)なのは、入試頻出ではない近世の作品にはなりますが、上田秋成の『雨月物語』・『春雨物語』です。また、「漢文」(「漢文」も『国語』です)の「現代日本語訳」ということにはなりますが、蒲松齢『聊斎志異』も、個人的にすごくお勧めです。

最近、面白そうで、古文の勉強にもなると思って購入したのが『大鏡』で、のっけから「濃い」展開です。

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