茨城県と早稲田について思ったこと

大学受験に向け突き詰めて勉強されている方の中には、長塚節(ながつか たかし)と『土』という小説をご存じの方もおられるかもしれません。長塚節は、茨城県結城郡のご出身で、短歌でも優れた業績を残された方です。

『土』は長塚節の代表作である長編小説で、ふと読もうと思い立って近くの書店を3軒回って探したのですが、どこにも売っておらず、最終的にはネット通販のご厄介になりました。

私自身まだ『土』を少ししか読めていませんが、その驚異的な描写力には圧倒されるものがあり、その自然描写には茨城県に住んでいる者として深く共感できますし、その主題にも茨城県や日本だけにとどまらない普遍性を感じさせるものがあります。その長塚節の『土』を非常に高く評価し、見出したのが、かの夏目漱石でした(長塚節は、短歌では正岡子規に師事されていました)。

その夏目漱石生誕の地である「夏目坂」は、早稲田大学の近くにあります。東西線早稲田駅の出口の近くです。個人的に夏目坂の吉野家と餃子の王将によく通っていたので、これらがまだ残っていてくださるとうれしいです。

早稲田大学の「地域連携型入試」のプログラムには、茨城県結城郡八千代町のものもありました。即席めんの『ニュータッチ』をご存じの方もおられると思いますが(私もすごく好きです)、その八千代町の企業です。個人的に八千代町で実施されたプログラムに強い関心があるので、同地に足を運んでその情報と実情を知る必要があると考えています。

またこちらも早稲田大学の近くで、文京区の関口に、『関口芭蕉庵』があります。椿山荘の隣で、その名の示す通り、かの松尾芭蕉が居を構えていた所です。椿山荘に比べればもちろんこじんまりとしていますが、ひっそりとしていても非常に趣のある場所だったのを覚えています。

昨日は『鹿島新当流』の創始者である塚原卜伝について書きましたが、松尾芭蕉の紀行文にはその「鹿島」の地を訪れた時のことを記した『鹿島紀行』があります。江戸深川から主に舟旅で鹿島神宮を参拝され、潮来にも立ち寄られています。

本講座でも、古文の勉強として『鹿島紀行』を読むことも考えたいと思います。

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